さまざまな楽器の音色を楽しめて、優美で豪華な印象のある「オーケストラ」。
あまり音楽に詳しくない人でも、なんとなく「クラシック音楽といえば、オーケストラ」といったイメージがある人も多いかもしれません。
今回は、オーケストラの種類や、演奏依頼をする際にかかる料金について解説します。ぜひ参考にしてみてくださいね。
執筆者:福島 未貴
フリーランスのライター・トロンボーン奏者。 武蔵野音楽大学を卒業後、現在は記事執筆の傍ら演奏活動や音楽レッスンの仕事にも携わっています。 音楽を専門的に学び活動している演奏家ならではの視点から、音楽・演奏にまつわる情報をお届けします。
そもそも「オーケストラ」とは?
普段から音楽にあまり馴染みのない場合「そもそもオーケストラってなに?」と、定義がよく分からない人もいることでしょう。
もしくは、オーケストラと並んでよく耳にする「吹奏楽」との違いが分からないという人もいるかもしれません。
オーケストラとは日本語で「管弦楽」のことであり、管楽器・弦楽器・打楽器などの、さまざまな楽器の組み合わせでおこなう大規模な合奏団のことです。
吹奏楽も複数の楽器による合奏団である点は共通していますが、吹奏楽には弦楽器が含まれないのが大きな違いです。
オーケストラにも種類がある?!プロオケ・市民オケ・音大オケの違いについて
ひとくちで「オーケストラ」といっても、どのような人が所属しているかによって、いくつかの種類があります。
まずは、オーケストラの種類やそれぞれの特徴について解説します。
プロオーケストラ
プロオーケストラとは、その名のとおりプロの演奏家たちで構成されている団体のことです。
団員はオーケストラで演奏することを生業としており、誰でも入団できるわけではありません。厳しいオーディションを勝ち抜いた人だけが、プロのオーケストラに就職できます。
日本でメジャーなプロオーケストラは、「NHK交響楽団」「東京都交響楽団」「読売日本交響楽団」などが挙げられます。
世界的に有名なプロオーケストラだと「ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団」や「ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団」などが挙げられ、音楽に詳しくなくても名前を聞いたことがある人も多いことでしょう。
プロオーケストラの場合、コンサートのチケットは基本的に有料となります。
市民オーケストラ
市民オーケストラは「アマチュアオーケストラ」とも呼ばれます。
プロの演奏家ではなく、趣味で楽器演奏や音楽活動をする人が集まる団体であり、団員たちがそれぞれ「団費」などの活動費を支払って活動を継続しているケースがほとんどです。
演奏のレベル・クオリティは団体によってさまざま。
ハイクオリティな演奏を目指すよりも「共通の趣味を持つ人同士で音楽に触れる楽しさ」を重視している団体もあれば、プロのトレーナーや指揮者を呼んでハイレベルな演奏を目指している団体もあります。
コンサートのチケットは有料・無料のどちらのパターンもありますが、有料であったとしても、その目的は「利益を得ること」ではなく「運営費をまかなうこと」である場合が多いです。
音大オーケストラ
音楽大学の学生で構成されているのが「音大オーケストラ」。
趣味としてではなく、音楽大学の授業の一環として練習やコンサートをおこないます。
コンサートは、大学内にあるホールでおこなわれたり、大学外のコンサートホールで開催されたりとさまざま。
プロオーケストラと同様にチケットを販売し、大学関係者以外の一般客も観覧できるものが多いです。
「授業の一環」とはいっても、音大オーケストラに所属するのはプロの卵である音大生。
チケットは有料であるケースが多いです。
オーケストラの演奏を聴けるのはどんなシーン?演奏場所について紹介
「オーケストラ」と聞いても、どこに行けば演奏が聴けるのか、あまりイメージが湧かない人も多いかもしれません。
オーケストラの演奏を聴ける主なシーンは、以下のとおりです。
- コンサートホールでの定期演奏会
- 音楽フェス
- 地域のイベント
もっともスタンダードといえるのは、定期演奏会。
プロオーケストラであれば毎月数回の演奏会を開催しており、アマチュアの場合は年に数回の定期演奏会をおこなっているのが一般的です。
ほかにも、音楽フェスやイベントなどでオーケストラの演奏が聴けることも。
オーケストラは団員の人数が多く楽器の種類も多いため、比較的大規模なイベントに出演をするケースが多いです。
各団体が拠点としているコンサートホール以外でおこなう際には、イベント会場まで出張して演奏をおこないます。
オーケストラに演奏依頼をする際にかかる料金は?多くの費用がかかる4つの理由
演奏依頼の料金は一概にはいえませんが、演奏者の人数や楽器の数、会場のキャパシティによって変動します。
オーケストラへの演奏依頼は数十万円の費用がかかるのが一般的であり、中には何百万円単位で料金がかかるケースも。
「プロは高額でも、アマチュアなら安いのでは?」と思われがちですが、オーケストラの場合はアマチュア楽団への依頼でもそれなりの金額がかかる可能性があります。
ここでは、オーケストラへの演奏依頼の料金が高額な理由を解説します。
関連記事:演奏依頼の相場ってどれくらい?平均価格とその理由をわかりやすく解説!
1.会場費がかかる
ひとくちに「オーケストラ」といっても、楽器の種類や人数が特に多い「大編成」と、比較的コンパクトな人数の「小編成」があります。
小編成であったとしても、20人ほどの人数が舞台に上がるのが一般的。
つまり、オーケストラの演奏をおこなうには、この人数が演奏できる広い会場・ホールを手配する必要があるのです。
また、リハーサルの会場手配も必要。
1〜3人などのアンサンブル演奏なら自宅や小さなスタジオでこと足りますが、大人数になるとリハーサルにも十分な広さの会場を用意する必要があり、さらに費用がかさみます。
2.楽器の運搬費がかかる
オーケストラの演奏には、コントラバスやティンパニ、バスドラム(大太鼓)などの大きな楽器も必要です。
自家用車では運べない楽器も多く、移動の際には楽器の扱いに慣れている専門の運搬業者を手配する必要があるため、運搬費用がかかります。
3.スタッフの人数が増える
オーケストラのコンサートでは、舞台周辺には「ステージマネージャー」と呼ばれる専門スタッフがいたり、アナウンス担当を用意したりする必要があります。
また、お客さん対応をする受付スタッフも欠かせません。
規模が大きくなるぶんスタッフの人数も増え、人件費が多くかかります。
4.演奏家の人数分の出演費がかかる
オーケストラはソロやデュオ演奏と比べて人数が多く、そのぶん出演料も多くかかります。
仮に演奏家1人あたりの出演料を3万円とした場合、2〜3人のアンサンブルなら10万円以内でコンサートを実現できる可能性がありますが、20人以上の団体だと出演料だけでも50〜60万円以上にのぼると考えられます。
アマチュアオーケストラの場合は出演料はかからないケースもありますが、いずれにしても会場費・運搬費・スタッフ費はかかるため、オーケストラへの演奏依頼は高額になりがちです。
そこまで費用も手間もかけられない…もっと手軽に、いろいろな楽器の演奏を楽しめる方法はないの?
楽器の種類が多く、さまざまな音色を楽しめるのがオーケストラの魅力のひとつ。
とはいえ「そんなに多くの予算はない」「もっと手軽かつリーズナブルに、いろいろな楽器を楽しめる方法はないの?」とお困りの人もいるのではないでしょうか。
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オーケストラほど大規模ではないものの、ソロやデュオ演奏よりもちょっぴり豪華なアンサンブルをご提案できます。
ヴァイオリンやフルートなどのメジャーな楽器から、トロンボーンやコントラバスなどちょっと珍しい楽器奏者も在籍しているので、組み合わせの幅は広いのが魅力。
オーケストラほどの人数がいなくても、音色のバリエーションを十分に楽しむことができます!
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