
音楽に詳しくない人にとっても、身近な楽器であるピアノ。
楽器というと、真っ先にピアノを連想する人も多いのではないでしょうか。
そんなピアノという楽器が持つ可能性を最大限に生かし、さまざまなシーンで音楽を届けてきたピアニスト・岡美咲さん。
現在は子育てと演奏活動を両立しながら、LiveDeliの事務スタッフとしても活躍されています。
本記事では、岡さんのこれまでの活動や演奏に対する想いをお聞きしました。
■岡 美咲(ピアニスト)
兵庫県立西宮高等学校 音楽科、神戸女学院大学音楽学部音楽学科卒業。ポーランドシレジア・フィルハーモニー管弦楽団と共演。モーツァルテウム音楽大学夏期国際音楽アカデミー参加、ディプロマ取得。
■聞き手:福島 未貴
フリーランスのライター・トロンボーン奏者。武蔵野音楽大学を卒業後、現在は記事執筆の傍ら演奏活動や音楽レッスンの仕事にも携わっている。音楽を専門的に学び活動している演奏家ならではの視点から、音楽・演奏にまつわる情報や、演奏家の想いをお届け。
高齢者施設から子ども向けのアウトリーチまで!演奏と講師業の両立で歩んできたピアニスト人生
ーー 改めて、これまでの活動やご経歴などを教えてください。
岡さん:
子どもを出産してからは、1年半ほど演奏活動とレッスンのお仕事はお休みさせていただいておりました。
現在は時間や場所・内容にもよりますが、可能な範囲で演奏のお仕事をお引き受けしております。
出産前は、さまざまな演奏活動をしていました。
高齢者施設へ出張演奏に行ったり「ザ・リッツ・カールトン大阪」の中にあるレストランで毎週演奏をさせていただいたり、学校へアウトリーチ活動に行ったり……。結婚式場で、聖歌隊の人たちと一緒に演奏したりもしていました。
ひとりでピアノを弾くよりも誰かと演奏することが好きなので、友人や知り合いなどの音楽仲間と一緒に活動していましたね。
講師業もやっていたので、平日は生徒さんにピアノのレッスンをして、土日は演奏活動といったルーティンでした。
岡さん:
今は子育て中なので、これまでの音楽経験を生かして自宅でできる業務を中心におこなっています。
数年前に立ち上げた演奏家向けのドレスショップがあるのでその運営をしたり、LiveDeliでは依頼者さまと演奏家さんをつなげる事務スタッフも担当していたり。
また、以前講師として勤めていた音楽教室の広報も担当しており、ホームページの管理などをおこなっています。
子どもがもう少し大きくなったら、講師としてのレッスンのお仕事も再開していきたいですね。
「生演奏は高額?」と諦めている人にも。気軽に憧れの生演奏を実現できる、ピアノの可能性
ーー ピアノといえば誰もが知っているメジャーな楽器ですが、特にピアノの演奏がおすすめなシーンはありますか?
岡さん:
会場に必ずしもピアノがあるとは限らないので一概にはいえないですが……
演奏依頼にかける費用があまり多くとれないときには、ピアノがおすすめかもしれません。
ピアノって、ピアニストひとりでも演奏が成り立つんですよね。
弦楽器・管楽器はやっぱり伴奏がないと少し寂しい感じになってしまうので、なかなかひとりきりでは演奏がしづらい面があります。アンサンブルで依頼すると必要な演奏家の人数が増えて、料金が多めにかかってしまったり……。
その点、ピアノは会場に楽器があればピアニストひとりで演奏できるので、低価格帯でご案内できるのが大きな強みですね!
参考記事:演奏依頼の相場ってどれくらい?平均価格とその理由をわかりやすく解説!
岡さん:
また、ピアノはBGM演奏もメインのパフォーマンスも両方こなせるので、あらゆるシーンでおすすめできる楽器です。
ピアノはオールマイティな楽器なので本格的なクラシック曲も演奏できるし、伴奏に徹してお客さまと一緒に歌うこともできるし、さまざまなシーンに対応できるのも魅力です。
手を握って、涙ながらにお礼を伝えてくれた。「音楽をやっていてよかった」と心から思えた瞬間
ーー これまで多くのステージを経験されていると思いますが、特に印象に残っているコンサートはありますか?
岡さん:
とある高齢者施設でのコンサートが、特に心に残っています。
そのときはピアノソロではなく声楽家の方と一緒に演奏したのですが、途中から涙を流して聴いてくださった方もいて。
ただ演奏を聴いてもらうだけではなく、美空ひばりさんの「川の流れのように」や坂本九さんの「上を向いて歩こう」を一緒に歌ったんです。
体験型のコンサートは一体感も生まれるので、やっぱりすごく喜んでもらえますね。
岡さん:
私の場合、高齢者施設で演奏するときには、終演後もすぐに控室に戻るのではなく利用者さまとお話する時間も大切にしています。
終演後のお見送りのときに手を握りながら「ありがとう」「嬉しかった、楽しかった」と言ってくれたときには、「音楽をやっていてよかったなぁ」と思いましたね。感動をお伝えできて嬉しいと、心から感じました。
お客さまに合わせて、より伝わる接し方を。レッスンを通して身につけたコンサート設計とは
ーー これまでにさまざまな年代のお客さまに生演奏を届けて来られたかと思います。コンサートを企画・設計していくうえで、どんなことを意識していますか?
岡さん:
お客さまの年齢やコンサートのシチュエーションによって、接し方は変えるようにしています。
たとえば、高齢者の方を対象とするときはMCではゆっくりめに話したり、曲の歌詞をよりじっくり味わえるように歌詞カードを作ってお配りしたり。
小さいお子さんの前で演奏するときは、どんな反応が返ってくるか様子を見ながら進めていきますね。実際にピアノの中にある弦に触れてもらったり、リズムを打ってみたり、身体を動かせる内容を考えています。もう少し大きい中学生くらいだと、少しお勉強要素も入れてみたり。
岡さん:
これまで講師としてレッスンの仕事も長くやってきて、その経験が演奏活動にも生きていると感じますね。
レッスンでは3歳くらいのお子さんから、趣味でピアノを楽しむ60代の方まで幅広く関わってきました。レッスン中の会話などのやり取りを通して、色々な年代の方との話し方・接し方が身についたと思っています。
オールマイティなピアノの演奏で、生演奏をもっと身近に。
お客さまに合わせたハートフルなコンサートをおこなっているピアニスト、岡美咲さん。
また、ピアノはオールマイティな楽器でありつつ、予算的な意味合いではほかの楽器よりも導入しやすいことも教えてくれました。
「生演奏に興味はあるけど、あまり予算がなくて……」とお悩みの方は、ぜひピアノの生演奏をご検討してみてはいかがでしょうか?
「楽器の王様」とも呼ばれるピアノは幅広いシーンで活躍でき、LiveDeliにはほかにも複数のピアニストが在籍しています。岡さんのお話を通してピアノの生演奏に魅力を感じた人は、ぜひ導入を検討してみてくださいね。
<岡美咲さんプロフィール>